「来店顧客への対応と電話対応の両立を実現。Dialpadで店舗業務効率、質が大幅に上がり、H.I.S.全店舗への展開を決めました」
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H.I.S.といえば主力の旅行事業で有名ですが、ハウステンボスに代表されるテーマパーク事業、ホテル事業、さらにはエネルギー事業など、多岐にわたる領域で新しい挑戦と進化を続けています。
本日はDialpadを導入した最初の営業所である「H.I.S. たまプラーザ営業所」を訪問し、関東海外旅行事業部 店舗戦略開発チーム チームリーダーの岡本敦さま、たまプラーザ営業所 所長の鈴木寿弥さまに導入経緯や利活用について伺いました!
(以下、敬称略)
岡本:よろしくお願いします。まず私のミッションの1つは、来店される顧客に満足してもらえる店舗作りで、新店舗出店に関するプロジェクトのマネジメントや、既存店舗におけるファシリティ等の各種改善を行っております
さらにそれとは別に、本社の移転プロジェクトにも携わっています。
現在西新宿にあるHIS本社は、今年6月に神谷町の東京ワールドゲートへ移転することが決まっています。その新オフィスでは、「PBXは置かずに、IP電話がいいんじゃないか」という話を前々からしていました。
電話について幅広く検討しているタイミングで、Dialpadさんから良いご提案をいただいたのが、導入を考える最初のきっかけでした。
----電話に関して、御社では具体的にどのような課題があったのでしょうか?
岡本:まずはコスト面。事業の拡大に伴い組織改編や席替えが比較的多い会社なので、そのたびに事業者にお願いして社員の移動に合わせて回線の増減設や配線、設定のやり直しなどをしてもらっていて、業者とのやり取りが年に数回発生していました。委託費用が都度膨大にかかっていて、この費用をまず削減したい、さらに言えば外部に頼らずとも、自分たちで電話の設定ができるサービスを求めていました。
それから、新オフィスではフリーアドレスはもちろん、働き方改革を大きく前に進めて行くいい機会と捉えています。H.I.S.は女性スタッフも多く、女性のライフスタイルに合わせた働き方も模索しています。
例えば、当社ではママパパチョイスという制度を設けていて、子育て世代に時短勤務や休暇、シッター補助等の支援をしています。女性だけでなく男性も、育児をしながら働ける環境を目指しています。そうした取り組みに対しても電話業務がもっとフレキシブルになる必要性を感じていました。
----働き方の面でも柔軟に対応できる電話があればいいな、と。
岡本:まさにそうです。
そして他にも、各営業所で生じる課題がありました。たとえば、対面でお客様対応している最中にかかってきた電話への対応をどうするか、という問題です。
----旅行会社だと、そういった場面は多そうですね。
岡本:ええ。来店するお客様が多い時間帯だと、スタッフが電話に出られないタイミングがあります。以前複数の店舗でCTIを導入したことが合ったのですが、その営業所で誰も電話を取れず、転送先の他の営業所でも取れなかったりすると、電話をされたお客様にとって良いサービスとは言えません。
かといって、目の前にお客様がいらっしゃるのに、そこで電話に出ると「ほったらかしにされた」と感じてしまいますよね。美容室でもそうじゃないですか、髪を切っている途中で電話が鳴って、「少々お待ちくださいね」と席を外されたり。お客様の立場であれば「大切に扱われたい」という気持ちになるのが人間の心理ですよね。
----わかりやすい例えです!
岡本:このような様々な課題を一挙に解決してくれるのがDialpadでした。
設定を業者に頼むことなく、自分たちでブラウザで行えるようになったので、都度業者に依頼する手間や膨大な委託費もなくすことができました。組織改編にも柔軟に対応できています。
Dialpad同士の通話料は無料になるので、社内のやりとりにかかっていた通話料もなくなり、大きなコスト削減になりました。
固定電話機を必要とせず、PCやモバイルで受発信が可能なので、フリーアドレス化にマッチすることはもちろん、在宅勤務含め、これからの新しい働き方を選択する後押しにもなっています。
営業所での対面のお客さまと電話対応とのジレンマに対しても、ボイスメール(留守番電話)を活用して、柔軟に対応できるようになったと聞いています。
他社のサービスも検討しましたが、たとえば子機を置かなくてはいけないサービスだと、結局電話を受ける人が固定化されてしまい、適しません。また、「誰がどのくらい電話に出ているのか」がデータとしてわかる点でもDialpadが優れていました。
----ありがとうございます。そのような経緯でDialpadを選んでいただいたのですね。
岡本:ちょうど、この「たまプラーザ営業所」が2019年6月に新設されるタイミングだったので、まずはこの営業所でDialpadを導入してみようということになりました。
----とはいえ大企業ですから、全く新しい電話を導入するステップはなかなかハードルが高かったのではないですか?会議で反対などはなかったですか?
岡本:その点は大丈夫でした。もともとH.I.S.には、新しいことにチャレンジするカルチャーがあります。
会長の澤田も新しいことが好きで、「新しいことにチャレンジしていかないと、衰退していってしまう」とよく話しています。そういうマインドが社内に浸透しているので、「挑戦すること」がH.I.S.の企業カルチャーになっているんです。
----立ち止まらず、どんどん新しいことにチャレンジしていこうと。
岡本:今回も、「せっかくたまプラーザに新しいお店を出すのであれば、内装や取り組みだけでなく、ITの部分でも新しい試みをしていこう」という話になりました。お洒落なレイアウトにしているんだから、やっぱり電話も無線がいいよねと。
----ありがとうございます。では今度は所長の鈴木さまに伺いますが、まずはこの「たまプラーザ営業所」というのはどんなコンセプトの営業所なのでしょうか?
鈴木:旅行会社の営業所というと、パンフレットがバーっと並んでいる店舗をイメージされると思います。しかし、この営業所はご覧のとおりレイアウトからして全く異なっていて、地域の方が旅行以外の目的でも日常的に足を運んでいただける、「地域コミュニティを育む営業所」を目指しています。
そのため、パンフレットも普段は引き出しの中に隠れています。この地域には小さなお子様を持つ子育て世代の方々が多いので、それを意識した営業所のつくりになっているんです。
----とてもユニークですね! 具体的に、どのような取り組みがなされているのですか?
鈴木:本と人をつなぐ「まちライブラリー」という取り組みがあります。本棚には子ども向けの絵本や大人向けの小説などがたくさんありますが、その多くは地域の方々から寄付されたものです。一冊ずつにメッセージカードが添えられていて、寄付してくださった方々の想いが込められています。
私たちはこれらの本を貸し出していて、どなたでも利用していただけます。お客様は日に日に増えていて、今で月に約100冊レンタルされています。
----100冊も!? すごいですね。
また、イベントも毎週開催していて(※)、その参加をきっかけに遊びに来てくださるお客様も多いです。
※現在は新型コロナウイルスの影響によりイベントを休止中。
----イベントは、やはり旅行に関するテーマで?
鈴木:いえ、旅行とは関係のないテーマも多いんです。親子で楽しめる絵本の読み聞かせ会ですとか。授乳室やキッズスペースもありますので、小さなお子様と一緒でも安心してお越しいただけます。
----地域のための場づくりを本当に大切になさっているのですね。実際にDialpadを使われてみて、いかがですか?
鈴木:まずはやはり、電話回線がないので空間がすっきりして、清潔感のある店舗が作れるのがいいですね。スタッフはノートパソコンを持ち歩いて、テーブルで接客していますが、本社に電話で確認したいことが生じても、Dialpadがあるのでその場でかけられます。以前は固定電話のある場所に戻ってかける必要がありましたから、無駄な動きが減り効率が良いです。
また、本社とのやりとりのために電話をかける際、以前は短縮ダイアルがあればそれを使い、なければ自分で番号リストを見ながら打っていました。そういう経験があるので、DialpadのClick-to-Call機能(ブラウザに表示されている電話番号をクリックするだけで発信できる機能)は非常に便利ですね。番号を打つ煩わしさがなく、使いやすいです。
忙しい時期はヘルプで来てくれるスタッフにDialpadの使い方を教えたりするのですが、みんなワンクリックで電話がかけられることに驚いていますよ。Dialpadのシンプルな操作性を気に入ってくれて、初めてでもすぐ使いこなせるようになります。
----先ほど岡本さんがおっしゃっていた、接客中にかかってくる電話の課題について、具体的にどのような運用で改善されましたか?
鈴木:はい。その点は岡本が述べた通り、Dialpadのボイスメール機能が特に役立っています。来店したお客様と話している最中に電話が鳴り止まず、誰も出られないと、こちらとしても非常に焦ってしまいます。緊急を要する要件かもしれませんしね。そんな時、ボイスメールによって留守番電話の音声がテキスト化されるので、緊急性が可視化され、内容や状況によって適切な判断が可能になります。
営業時間を自分たちで柔軟に設定できることで、時間外対応もコントロールできるようになりました。
----逆に、Dialpadを使っていてデメリットに感じる部分は何かありますか?
鈴木:強いて言えば、「0120」で始まるフリーダイヤルやナビダイヤルにかけられないことですかね。ただ、そういう場合に備えて営業所にはiPhoneを一台置いているので、問題はありません。
Dialpadに慣れてしまうと圧倒的にメリットの方が多いので、もう従来の固定電話に戻すのは厳しいな、というのが正直な感想です。
----そうおっしゃっていただけて本当に嬉しいです! H.I.S.さまとして今後Dialpadへの期待、活用の展望等ありますでしょうか?
岡本:はい、Dialpadのおかげで本社部門も営業所も非常に良い効果が出ています。まだ現状は一部のみでの導入ですが、これから全店舗展開することも決まっていて、今鋭意導入を進めています。営業所も他店舗への拡大し、どの店舗でもDialpad導入により業務効率、質を上げてもらいたいと考えています。全店舗に導入できれば Dialpadを活用した連携が広がり、メリットも大きくなると思っています。
冒頭でお話した会社のミッションとしても全ての社員が柔軟な働き方を選択できるようになっていかなければいけないと思っています。
Dialpadの活用で在宅勤務やフレキシブルな働き方を選択できる環境を整えられるようになることを期待しています。
----全店舗展開、よろしくお願いします!貴社の一助となるようこれからも精進して参ります!
岡本さま、鈴木さま、本日はありがとうございました!
*こちらの記事は2020年4月に掲載されました。